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投資信託
投資信託とは？
「投資信託」というワードを、これから投資を始めようという方、また投資の世界に足を踏み込んだ方は一度は聞いたことはあるのではないでしょうか？
これに関連して「NISA」や「iDeCo（確定拠出年金）」なども聞いたことがある方もいるかもしれません。
「投資信託」とは、「投資家から集めた資金をもとにプロの投資家が運用している金融商品」です。
普通、株式投資といえば、企業の株式を買い値上がりしたら売るというイメージがあるかもしれません。しかしながら、この投資信託というものは、自分が預けた資産をもとに、プロの投資家が運用してくれるというもの。
当然、自分の資産を管理してもらうわけですからそこには「手数料」がかかってくるわけです。
さらに、売買する際に手数料がかかる投資信託もあるわけです。
この「手数料」が、投資信託での大きなポイントとなってきます。
保有期間から導く手数料
手数料は大きく2つに分けることができます。まず、売買する際の「販売手数料」。そして、プロの投資家が運用する際の「信託報酬」。これらの組み合わせによって手数料が決まってきます。投資信託には、この信託報酬があるということが株式との大きな違いになってきます。
運用成績自体はプラスになっていても、信託報酬によって実質的な運用成績がマイナスになってしまうなんてことも可能性としては十分起こり得ます。
ですから、この手数料をしっかり考慮しないと痛い目を見てしまうわけです。
そして、この手数料にはある落とし穴があるのです。
それが、保有期間なんです。
投資信託には、株式とは異なり信託報酬があることは先ほど触れました。この信託報酬は、投資信託を保有している間ずっとかかることになります。つまり、長期間保有するとそれだけ信託報酬が高くなるのです。
それに加えて、販売手数料がゼロの「ノーロード」と呼ばれる投資信託もあります。
しかし、この類の投資信託にはある落とし穴があるのです。
ですから、ただ手数料が安い投資信託を買えばいいというわけではないのです。
手数料の内訳と、保有期間をしっかりと考慮した上で購入することが大きなポイントとなってきます。
具体的にシミュレーションしてみましょう。
ある投資信託は、販売手数料が2%、信託手数料が1%だとします。購入後、10年間保有するとすると、信託手数料は毎年1%ずつかかりますから、10年間では10%になるわけです。すると、手数料の合計は12%ととなります。
一方、販売手数料がかからないノーロードの投資信託を選ぶとしましょう。こちらは信託手数料が2%かかるとします。先程と同様に10年間保有するとしましょう。すると手数料の合計は20%となります。
この例でもわかる通り、販売手数料はかからないものの結果として多くの手数料が取られてしまいます。
あくまでこれらのシミュレーションは理想的なものですから、必ずしもこのようになるとは限りません。ですが、せっかく資産形成をしようとしているのに、このように手数料ばかり取られてしまうのでは意味がありませんね。
投資信託を買おうと思い調べる過程で、「ノーロード」という言葉に出会う方は多いと思います。ですが、その意味と手数料をセットにして考えることが重要となってきます。
この保有期間と手数料というものが、投資信託の購入の際の大きなポイントとなってきます。
インデックスファンドとアクティブファンド
投資信託には、2種類あります。
それがアクティブファンドとインデックスファンド。
ここではそれぞれについてみていきたいと思います。
インデックスファンド
投資の成果が、ダウや日経平均などの市場平均指数に連動するのを目指した投資信託のことをインデックスファンドといいます。
この市場平均指数には、様々なものがあります。
日本の場合は、日経平均株価やTOPIXなど。米国の場合は、ダウ平均株価やS&P500に連動するものなどがあります。
債券市場指数や、金などに連動するものなどもインデックスファンドに含まれます。
アクティブファンド
インデックスファンドは、市場平均指数に連動する成果を出すように運用されます。
一方で、アクティブファンドはその指数を上回る成果を目指して運用される投資信託のことを言います。
アナリストなどが独自に行う企業分析などをもとに売買などを行なって運用するため、インデックスファンドに比べて信託手数料が高い傾向にあります。
それぞれの特徴
インデックスファンドとアクティブファンドにはそれぞれメリット・デメリットがあります。
インデックスファンドは、良くも悪くも市場平均指数に連動します。株価が上がっている時には、それ以上のリターンは得ることは難しいものの、暴落の際などには市場と同程度にまでしか下げることはありません。
一方で、アクティブファンドの場合は、株価が上がっている時にはそれ以上のリターンを得られる可能性があります。しかしながら、アクティブファンドは独自に選ばれた銘柄の場合が多いため急な暴落の際などには、かえって大きく下げてしまう可能性もあるのです。
どちらの投資信託にするかは、好みとなってきます。
しかしながら、投資の基本ともいえる長期保有を考えた際、手数料などを加味すると結果的にインデックスファンドの方がリターンが大きいというように言われています。
堅実な資産形成を目指すなら、インデックスファンドの方がおすすめです。
投資信託のメリット
ここからは投資信託のメリットについてみていきたいと思います。
- プロが運用してくれる
- 好きな金額分を買うことができる
- 分散投資が勝手に実現する
- 手間が少ない
投資信託とは、プロが運用する金融商品です。ですから、個人での売買よりも安心度は比較的高くなっています。
また、市場平均指数に連動する成果を目指すため、投資信託を購入するだけで分散投資をしていることになるのです。
そのため、自分で分散投資を行う必要性がなく、手間がほとんどかからないのがメリットとなってきます。
また、通常の株式とは異なり、自分で設定した金額分から購入が可能です。通常の株式では、1株単位（米国株）や100株単位（日本株）などからの取引となるため、最低取引金額が株式によって決まってきます。
その一方で、投資信託の場合は、自分で設定した金額分を購入できるので、少額から投資可能となっているのも大きなメリットです。
まとめ
ここまで、投資信託についてみてきました。
投資信託を買う際は以下の3つをチェックするようにしてくださいね。
- 保有期間をだいたいでもいいから決める
- 手数料がどれくらいかかるのか
- どんな投資先に投資しているか（アクティブファンドなのかインデックスファンドなのか）
最後となりますが、投資信託もあくまで金融商品です。
そのため、予期せぬ暴落などで元本割れしてしまう場合もあります。
ですから、そのようなリスクがあることも承知の上、自己責任で購入するようにしてください。
おまけ〜おすすめな投資信託〜
最後に、おすすめの投資信託を2つほどあげておきますね。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(全米株式)
ETF（上場投資信託）
ここからは、ETFについてみていきたいと思います。
ETFとは？
ETFは、「Exchange Traded Funds」の頭文字を取ったもので、上場投資信託のことを言います。
すなわち、株式と同様に証券取引所での取引が可能な投資信託のことをいいます。そのため、投資信託に比べて値動きがわかりやすくなっています。
ETFのメリット
投資信託同様、一つのETFを購入することで自動的に分散することが可能となっています。
また、一般的な投資信託と比べると、保有コストが安いため長期保有にも向いていることもメリットです。
ETFのデメリット
ETFには、実は2つの価格があります。上場株式としての「市場価格」と投資信託としての「基準価格」の2つです。
このうち、「市場価格」は市場の需給によって決まります。ですから、「基準価格」と乖離してしまうことがあるのです。基準価格よりも大幅に市場価格の方が上回ることも時として起こり得るのです。
また、投資信託とは異なり、定額の積立ができないことがほとんどです。ETFは値動きするため、価格が毎月変わってきます。そのため、投資信託と同様に毎月定額だけの購入が不可能なのです。
ですから、自動積立設定ができないことがあります。
そして最後が、分配金が自動投資されないという点。投資信託は、自動で再投資する設定にできますが、ETFの場合は自分で行う必要があります。
また、分配金にはおよそ20%の税金がかかってしまいます。
まとめると、以下の3つになります。
- 価格に乖離がある
- 毎月一定額の積み立てができない
- 分配金が自動で再投資されない
投資信託とETFの違い
最後に、投資信託とETFの違いについてみていきましょう。
一番の違いは上場しているかしていないか。これにより、いつ購入できるかが変わってきます。
投資信託は上場していないため、取引は1日1回となっています。一方のETFは、株式同様に取引時間中であればいつでも取引が可能となっています。
取引価格も異なってきます。投資信託は基準価格での取引となりますが、ETFは上場しているため市場価格での取引となってきます。
その他、手数料等でもさまざまな違いがあるため、どちらを選ぶのかは個人の好みとなってきます。
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